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連載コラム

確定申告を確定深刻にしないために

確定申告は慌てず騒がず落ち着いて

毎年2月16日から3月15日にかけては、所得税の確定申告の時期です。サラリーマンは12月の年末調整で、ほとんどの人が確定申告は不要となっていますが、不動産所得には年末調整はありませんので、みなさん頭の痛い時期だと思います。

日頃からきちんと整理をしておけば、この時期になって慌てることもないのですが、来年こそは早めに整理をしようと思うのはいつものこと、またこの時期がやって来ました。少なくとも奥さんと、ささいなことでけんかなどしないよう十分注意してください。
たとえ3月になって確定申告の準備がまったくできていなくても、慌てず騒がず落ち着いて対処しましょう。

なぜなら、マンションやアパートなどの所得は毎年そんなに大きな変動がありませんから、税務署の最大の関心事は「家賃収入がもれていないか」、「経費が前年と比較して大きく増えていないか」の二つだけです。

つまり、家賃収入をもらさず計上し、前年と同じくらいの経費を入れておけば、まず文句を言われることはないでしょう。反対に修繕費などで、前年に比較して多額の経費が発生している場合は要注意、見積書や請求書などきちんと整理しておきましょう。

家賃収入の申告直前徹底チェック

(1)家賃収入はたとえ未回収であっても、契約上の支払日に計上しなければなりません。
(回収できないことが明らかになったときに、過去の申告を訂正することになります。)

(2)入居者の退去時や敷引き契約がある場合の入居時など、敷金を返還しなくてよくなったときは、収入に計上しなければなりません。

(3)相続した物件や遠隔地の物件、年の途中での入退去分、現金集金分、共益費、入居者の駐車場代などは、当然ですが収入に計上しなければなりません。

不動産経費の申告直前徹底チェック

(1)平成15年分が白色申告の場合は、平成16年3月15日までに青色申告の申請をすれば、平成16年分より青色申告となり最大55万円経費を増やすことができます。(一定の帳簿書類を作成しなければなりません。)

(2)固定資産税や都市計画税は、家賃収入に対応する部分(自宅などに対応する部分を除く)で平成15年中に支払った税額(平成15年1月、2月、4月、 7月支払分)を経費にします。ただし、継続的に納税通知書に記載された税額(平成15年4月、7月、平成16年1月、3月支払分)を経費にすることもできます。

(3)火災保険料は、家賃収入に対応する部分(自宅などに対応する部分を除く)を経費にします。ただし、1年を超える前払いの場合は、平成15年分の経費にする部分と平成16年分以降の経費にする部分とに期間按分します。
また、保険期間が3年以上で満期返戻金のある火災保険料は、積立部分が経費になりません。

(4)修繕費は、家賃収入に対応する部分(自宅などに対応する部分を除く)を経費にします。
ただし、一つの修理、改良等の金額が20万円以上の場合は、修繕費として全額を平成15年分の経費にできるケースと、減価償却費として平成15年分の経費にする部分と平成16年分以降の経費にする部分とに期間按分するケースがあります。

(5)借入金の利子は、家賃収入に対応する部分(自宅などに対応する部分を除く)を経費にします。ただし、1年を超える前払いの場合は、平成15年分の経費にする部分と平成16年分以降の経費にする部分とに期間按分します。
また、借入金の元金は経費になりません。(不動産所得が赤字の場合は、その赤字のうち土地を購入するための借入金の利息までの金額は、他の黒字の所得と損益通算することができません。)


筆者プロフィール

笠井良一(笠井良一税理士事務所所長)

年齢:55歳/出身地:山梨県/趣味:音楽鑑賞

笠井良一
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